海辺の暮らしに寄り添う大人かわいいポーセラーツ「RICH MOND」

コロナ禍で自宅時間が増え、家で使うものを見直された方もいらっしゃるのではないでしょうか。その一つとして食器を変えた方もいるかもしれません。

そんな中で、白磁器に転写紙などを使って装飾を施す“ポーセラーツ”の食器販売や教室を開催し、お客さんから大きな支持を受けているブランドがあります。茅ケ崎一中通りにアトリエを構える「RICH MOND」です。

この1年で本格的にスタートしたWEB販売では、食器100点が15分ほどで完売。教室に通う生徒さんは1000人を超え、予約も一瞬で埋まってしまうほどなのだとか。なぜこれほどまでに多くの人を魅了しているのか、その魅力に触れるために運営者の畠山ゆかさんのもとを訪ねました。

ライフスタイルを映した「RICH MOND」の食器

一般的にポーセラーツの食器はエレガントで上品なデザインのものが多いですが、RICH MONDの食器は“海”と“大人かわいい”をコンセプトに作品づくりが行われているといいます。

日常でよく使うマグカップやグラスはもちろん、これからの時期に活躍するお重箱など、 季節に合わせたアイテムも展開。珊瑚や貝などのモチーフに、空や海の色を淡いカラーで表現した食器が印象的です。

こうした食器は、畠山さんの“海が日常にあるライフスタイル”が反映されたものであり、そこに魅力を感じている方も多いようです。

  • RICH MONDの 大人かわいい食器

ネイリストからポーセラーツの作家へ

以前はネイリストとして働いていた畠山さん。知人の紹介をきっかけにポーセラーツへの興味を深めていったそうです。そして素敵な先生との出会いもあり、すぐにインストラクターコースへ通い始めたといいます。

「幼い頃から自分の頭の中にあるデザインを形にすることが大好きだったので、イメージをデザインできる仕事がしたかったんです。ポーセラーツはまさにそうで、次々にアイデアが頭の中に出てきて作りたい意欲が止まらないという感覚でした」と畠山さん。

そんな中、出産をきっかけにネイルで使う材料が身体に合わなくなってしまったのだとか。それが暮らしを考えるきっかけとなり、海のそばで生活をしたいと埼玉県から茅ケ崎へ引っ越すことに。そのタイミングでポーセラーツ教室を開業する決心をしたそうです。

  • 茅ヶ崎の一中通りにあるアトリエとRICH MONDの畠山さん

思い入れのある茅ケ崎で新たな出発

実は畠山さんにとって、茅ケ崎は独身時代にも住んでいた特別な場所だったのだとか。

「当時から波乗りが好きで、海のそばに住みたくて。地図を片手に電車に乗って、海のある湘南へ向かったんです。そうしたら電車で出会ったマダムに茅ヶ崎をすすめられて…。茅ケ崎駅で降りてみたら、偶然にもワーキングホリデイで一緒だった友人に何年かぶりに再開したんです。その友人から“茅ケ崎は最高だよ”という言葉が出てきたので、そのまま引っ越してしまいました(笑)」

出会いの中で導かれるように茅ヶ崎で生活することが決まった畠山さん。人生の選択をいつも前向きに捉え、自身の気持ちを大切に生きていることが伝わってくるエピソードです。

そして、結婚後、再び茅ヶ崎へ戻ってくることとなった畠山さん。海のある茅ケ崎という街との強いつながりを感じさせます。

  • 休日に愛犬と海でリラックスする畠山さん

作品づくりのインスピレーションは波乗りから

現在は、海の近くにアトリエを持ち、作品制作や教室の開催を行っている畠山さん。作品はすべて大好きな波乗りからヒントを得ているといいます。

「波乗りをしているときに、デザインや色づかいが浮かんでくるんです。だから、私にとって、海はなくてはならないものなんです」と畠山さん。

海からあがると「すぐに作品づくりに取り掛かりたい」とスイッチが入り、時間も忘れてアトリエにこもることもしばしばあるそうです。

  • 畠山さんにとって波乗りは大切な時間

  • 友人と海へ

人々との出会いを大切にすることで広がる世界

海のそばで生活をしていなければ今のデザインはできなかったとも話す畠山さん。Instagramを覗いてみると、生活の中に海と大人かわいいデザインが溢れ返っています。暮らしそのものが畠山さんの創作活動の源となっているようです。

人との繋がりも大事にしていて、活動を通して出会った方々や生徒さんとも、その関係性を越えて仲良くなることも少なくないそう。

たくさんの出会いがある中で、常にフラットに自分らしく人と接することで素敵な出会いが生まれ、それがまた作品へと広がっていきます。

  • ハンドメイドのクリエイターたちが集まるFEEL THE SEAのメンバー

子ども達の存在が頑張れる源

ご自身の好きなこと、その感性を大切に精力的に活動する畠山さんですが、2人のお子さんの存在が大きな支えになっているといいます。

「子ども達は私の人生や好きなことを理解して応援してくれているんです。彼らのサポートがあるからここまでやってこれましたね」と畠山さんは優しいお母さんの顔で話します。

母だからと諦めるのではなく、今できることの中で自由に選択を続ける畠山さん。その姿は輝いており、2人のお子さんにとっても誇らしいはず。

今回の取材を通して、食器自体が可愛いことももちろんですが、それを作る畠山さんの生き方が作品をさらに輝かせ、たくさんの人を魅了していることがわかりました。

今後も教室の開催と作品作りに注力し、もっと多くの方々にポーセラーツの魅力を届けていきたいと畠山さんは話します。畠山さんの中に湧き上がってくる「好き」が形になった作品は、これからも多くの人の日常に豊かさと楽しさを届けてくれるでしょう。

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