海外でも注目を集めるアーティストの、国内美術館における初の個展が茅ヶ崎市美術館で開催

supported by 茅ヶ崎市美術館

消失する主体 拡張する静寂

2019年12月14日(土)から2020年2月11日(火・祝)まで、写真と絵画を用いた独自な表現手法で知られ、海外にもコレクターが多く注目を集めているアーティスト、 城田圭介の国内の美術館における初めての個展「城田圭介 -写真はもとより PAINT, SEEING PHOTOS-」が茅ヶ崎市美術館にて開催されます。

【本展のみどころ】
1)国内美術館での初となる個展!
2)最新作&初公開作品を展示!
3)写真と絵画を用いた多様な作品約200点を展示!

  • 《Panorama (Acropolis of Athens)》 2019年 油彩・キャンバス

城田の制作は、何気なく撮影されたスナップ写真を基点とし、その周囲に拡がっているかのような架空の風景を描き足す絵画作品や、写真上の人物をあたかも消すように人物の部分をその背景描写で埋めた写真作品、そして、写真に写り込んだ人物だけを抽出し、油彩で描いた新作を発表するなど、多様な展開を示します。

  • 《A SENSE OF DISTANCE #12》 2003年 パネルに写真、アクリル

作品はいずれも写真をもとに制作されており、特筆すべきは、写真に写された風景や絵の具で描かれている人物が、現実的な関係性から切り離され、「何も」そして「誰も」存在していないかのような一貫した静けさをまとっていることです。現在、我々を取り巻く社会において、瞬く間に大量消費される写真。その膨大な情報の波に抗うがごとく、静かに佇み一心に制作する城田の姿勢が特異性をもって浮かび上がります。

  • 《Untitled》 2017年 写真に油彩、紙に水彩

アーティスト・城田圭介という他者の眼差しを共有することで、見ること、感ずること、考えることを、鑑賞者一人一人が自らに問いかける機会となるでしょう。

  • 《Background #9》 2013年 写真に油彩

城田圭介 Profile

1975年神奈川県生まれ、茅ヶ崎市在住。2001年東京藝術大学美術学部卒業、2003年東京藝術大学大学院修了。

主な個展:
2004年「A SENSE OF DISTANCE」ベイスギャラリー(東京)、2006年「オーバーラップ」ギャラリー・サン・コンテンポラリー(ソウル)、2008年ギャラリー・ステファン・ルプケ(ケルン)、ギャラリー・アーネス+ルプケ(マドリード)、2009年ベイスギャラリー(東京)、2010年ギャラリー・ステファン・ルプケ(ケルン)、2013年「Tracing / Background」ベイスギャラリー(東京)

グループ展:
2004年「シェル美術賞展」代官山ヒルサイドテラス(東京)、2005年「VOCA 2005」上野の森美術館(東京)、2007年「Young Japanese Landscape」ヤングアートミュージアム(ウィーン)、2008年「写真ゲーム」川崎市市民ミュージアム(川崎)、2012年「フォトリファレンス・写真と日本現代美術」ベオグラード文化センター(ベオグラード)

  • 《Background #22》 2013年 写真に油彩

関連イベント

今回の展示にあわせ、各種関連イベントも開催されます。申込制のイベントは、12月14日(土)10:00より美術館受付またはお電話にてお申し込みください(開館時間内)。

◆アーティストトーク
城田圭介氏が自身の作品を解説します。
日時:2019年①12月14日(土)16:00〜(約45分) ②2020年2月2日(日)14:00〜(約45分)
※①は手話通訳付き
出演:城田圭介(アーティスト)
料金:無料(要観覧券 / 申込不要)

◆視覚身体表現で巡る鑑賞会【申込制】
きこえないパフォーマーとともに作品を巡る鑑賞ツアー。
日時:2020年1月5日(日)14:00〜(約40分)
出演:南雲麻衣(アーティスト)※
料金:無料(要観覧券 / 申込制)
定員:15名(先着順)
※南雲麻衣 Profile…平成元年生まれ。3歳半で失聴。5歳からモダンダンスを始める。小野寺修二(カンパニーデラシネラ)構成・演出の「鑑賞者」(あうるすぽっとプロデュース公演)出演など。近年は、当事者自身が持つ身体感覚を媒体として各分野のアーティストと作品を生み出している。

◆ギャラリートーク
展覧会担当学芸員、当館館長が会場を巡り、展示作品を解説。
日時:2019年①12月27日(金) ②2020年1月13日(月・祝) ③1月26日(日) 各日14:00〜(約45分)
担当者:①・③藤川悠(当館学芸員) ②小川稔(当館館長)
料金:無料(要観覧券 / 申込不要)
※①③は視覚に障害のある方もご相談ください

  • 《Acropolis of Athens #4》 2017年 油彩・板

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