日々の暮らしをちょっと豊かに。次世代に引き継ぎたい手仕事を伝える場「KAMOSU」

2018年4月1日、藤沢・本鵠沼にオープンしたKAMOSU。「日々の暮らしをちょっと豊かに」をコンセプトとした、建築設計事務所に併設された小さなお店です。健康や環境に配慮した食材や雑貨、手作りおやつ、ドライフルーツの量り売りのほか、さまざまなワークショップやイベントも行っています。

趣のある癒しの空間「KAMOSU」。

藤沢・本鵠沼の閑静な住宅街にひっそりと佇む「KAMOSU」。“平屋好き”だと言う、早田ご夫妻(雄次郎さん・のりこさん)自らが改装した古民家では、早田雄次郎建築事務所とKAMOSUが併設されています。

心地よい風が通り抜けるウッドデッキや、「かもす場」と呼ばれるフリースペース(2,000円/90分〜)は、昔ながらの趣のある癒しの空間。かもす場では、太陽光エネルギーで調理する「ソーラーフードドライヤー」や「味噌」、「麹」作りなど、次世代に引き継ぎたい手仕事を伝えるさまざまなワークショップが開催されています。

国内外から厳選! 健康や環境に優れた逸品を。

ウッドデッキから靴を脱いで店内へ。思わず、「ただいま」と言いたくなるような懐かしさと愛着が感じられる空間には、昔ながらの製法を大切にした調味料、環境に配慮した食材や雑貨など、店主・のりこさんが日本または海外からセレクトした逸品が並びます。

店主自らが畑や工場などを訪れ、実際に見学した上で購入するものもあるのだとか。鹿児島産の「国産なたねサラダ畑」「菜の花畑国産なたね油」(鹿北製油)はその一つ。量り売りもしているそうです。筆者も愛飲中の昔から健康維持に役立てられている「びわ茶(祝島特産)」、「梅肉エキス(無茶々園)」、「エキネシア・エキストラクト(アメリカ産)※」も手に取ることができました。

※エキネシア・エキストラクト…アメリカンインディアンの万能薬といわれる伝統的ハーブの抽出液

アレルギーを持つお子さんも楽しめる! 素朴で優しい手作りおやつ。

店内で一際、存在感を放つドライフルーツやナッツの瓶。リンゴやバナナ、あんずなどもあり、お菓子代わりに購入する小さなお子さん連れの方も。 「お子さんたちに、“駄菓子屋感覚”で来店してほしい。」と語る、のりこさんは一児の母。お子さんの出産を機に、食べ物には特に気を遣うようになったそうです。

「KAMOSUで作るおやつは、米粉のマフィンや寒天と葛粉のゼリーなど、アレルギーがある子もない子も一緒に食べられるもの。ワークショップなどで作り方をシェアし、“おやつの焼けるにおい”が漂う、あたたかく、やさしい家族の時間を過ごしてもらいたい。」と、話します。

店名「KAMOSU(醸す)」に込められた想いとは。

以前は、都内の会社に勤務していたのりこさん。2011年の東日本大震災を機に「暮らしに近い働き方をしたい。」と、KAMOSUオープンを決意。夫の雄次郎さんは“建物”、のりこさんはその中の“暮らし”を提案しています。

KAMOSU(醸す)は、“味噌や醤油などを発酵させてつくる”、“ある状態・雰囲気などを生み出す”と言う意味。「味噌や醤油の発酵過程で多種多様な微生物がそれぞれの役割を果たし、生命の営みを続けているのに感銘を受けました。人間も個々の多様性をいかし、健康や環境を考慮した循環型の社会になればと願います。」と言う、のりこさん。

食やモノ、暮らし方を通して、人と人、人と場がつながり醸される場「KAMOSU」。“暮らし”をゆっくり見つめ直しませんか。KAMOSUには、“心豊かな暮らし”へのヒントが詰まっています。

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