湘南ワークスタイル

「鵠沼三丁目デザイン」〜WEBデザイナーが考える、サーフィンとビジネスの関連性

「湘南ならではの働き方」とは。もちろん人によって考えは異なりますが、サーファーが多いこの地域では、サーフィンと仕事の両立を考える人も多くいるのではないでしょうか。

昨今はワークスタイルが多様化したことにより、サーフィンと仕事を両立させるライフスタイルを送る人も増えつつあります。そこで、今回はサーフィンを日々のライフワークとして行いながら、地元湘南を盛り上げる仕事を手がけているWEBデザイナー、「鵠沼三丁目デザイン」代表の鎌田啓佑さんをご紹介します。

仕事をする上で気づいたサーフィンとビジネスの関連性

元々生まれは湘南の外であったという鎌田さん。高校生のころに友人からの誘いでサーフィンを始めました。その後、波乗り好きが高じてサーフカルチャー雑誌のアルバイトを始めた際に、仕事に対するある考え方を持つようになりました。

「当時の先輩や仕事で関わる人達がサーフィンと仕事を両立する生活を送っていたんです。その姿に憧れを持つようになりましたね。」(鎌田さん)

プロサーファーでなくとも、サーフィンと仕事を両立するスタイルに憧れを持った鎌田さん。その後、デザイン会社やサーファー向け気象情報サイトのディレクターなどの仕事に携わることになりますが、自分のライフスタイルとの両立を目指す上で色々と悩むこともあったそうです。

「サーフィンと仕事を両立できる会社を探しており、縁あって波の情報や海の天気を取り扱う仕事に就くことができました。そして波にのる機会も格段に増えたのですが、一方で元々デザインの仕事にすごく興味があったので、WEBの制作に直に関わりたいという気持ちも強くなっていきましたね。」(鎌田さん)

一方で、様々な仕事をこなしていくうちに鎌田さんはある重要なことに気づくことになります。それは、ビジネスとサーフィンの関連性です。

「基本的に私は楽しむために海に入っていますが、一方でサーフィンから学べることも多くあります。例えば、急にやってきた波に乗るためには、常に臨機応変に対応できるようにしていなければなりません。これは仕事で急に差し込まれるタスクへの対応と似ている部分があります。あとは海に入る時のコミュニケーションも重要ですね。横のつながりが強いサーファー同士のコミュニティは、社会を学べる場所でもある気がします。」(鎌田さん)

サーフィンをすることで普段の仕事に生かせる経験がたくさんできる、と鎌田さんは話します。サーフィンと仕事の両立するライフスタイルを実現するためには、それぞれの経験をどうやって生かすべきなのか、そこを軸に思考を巡らすことがヒントになるのかもしれません。

「ありがとうが届く範囲で仕事をするんだ」

鎌田さんは現在「鵠沼三丁目デザイン」という制作会社を立ち上げ、地元湘南の飲食店や会社などのWEBサイト制作を手がけています。

「鵠沼の人と仕事をしたかったので“鵠沼三丁目デザイン”という名前をつけました。不動産や美容院、レストランなど業種に関わらず地域のお店や会社のWEBサイトを作らせていただいています。また、マーケティングの経験もあるので、商品開発や広報的な部分にも関わらせていただくこともあります。」(鎌田さん)

身近な人のために動きたいという考えを突き詰めた結果、地元で地域の人のために仕事をしたいという思いが強くなり、制作会社の立ち上げにまで至りました。また、地元密着型の仕事をやりたいという強い思いを持つようになったきっかけには、あるドラマの名言も関係しています。

「独立する前にはCSR関係の会社でデザイナーとして仕事をしていたのですが、お客さんと顔を合わせて仕事をする機会が少なくなっていました。そうしているうちにやっぱりお客さんと直で接することができるような仕事がしたくなったんです。そんな時にたまたま見ていた『北の国から』というドラマの主人公が「ありがとうが届く範囲で仕事をするんだ」と力説するシーンがあって、その言葉には強く影響を受けましたね。」(鎌田さん)

地域の人やお店と一緒にやりたいという純粋な気持ちが自分の中にある、と鎌田さんは語ってくれました。その上で自分の仕事がうまくいくだけでなく、“ありがとう”とお客様に言っていただけるような結果を残したい。鵠沼三丁目デザインのコンセプトはそういった点にあるのだと言います。

日本中の海辺を盛り上げていきたい

最後に今後の仕事の目標などを伺いました。

「自分のやっている仕事の形を今後は他の地域でも展開していきたい、というのが目標です。私はサーファーで海も大好きなので、仕事を通して日本中の海辺を盛り上げていきたいです。なので、これからも大手企業がやりたがらない領域を、湘南という場所でやっているWEBデザイナーという形で関わっていきたいと思います。」(鎌田さん)

湘南を愛している現役のサーファーだからこそできる仕事。鎌田さんが実現するワークスタイルは、湘南でしか実現できない形の一つとも言えるでしょう。

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