朝採れたての新鮮な野菜を。移動型オーガニックストア「green bag」。

Photos by 竹之内健一(あおぞら写真事務所)

健康志向な人々が多く暮らす辻堂エリアに、自然栽培で育てられた野菜を届ける移動型オーガニックストアが誕生しました。その名も「green bag(グリーン・バッグ)」。

野菜の販売だけでなく、食に対する意識にもアプローチしていきたい。そうした想いを秘めながら、green bagではその日の朝採れたての野菜を取り扱っています。

必要なものを必要な分だけ。うれしいお手軽レシピやアドバイスもご一緒に。

green bagの特徴は、農家から当日朝に仕入れた野菜が手に入ること。採れたてゆえに鮮度も良く、野菜本来のオリジナルな味が楽しめることにあります。また仕入れ先の農家は自然栽培で野菜を育てているので、見た目は小ぶりでも栄養がたっぷり詰まったクオリティの高いものが揃っています。

お客様ひとりひとりのニーズに合わせるべく、green bagでは50gからの量り売りスタイルを採用。ご家庭での消費量に合わせてお求めいただけるので、無駄なく気軽にお買い物できるのが嬉しいですね。なお葉物は入れ物に水を張ってシャキシャキさをキープするなど、工夫も凝らされています。

プロカメラマンとして活躍している竹之内さん。green bagを立ち上げようと思ったきっかけは、小田原の過疎化が進む小さな里山で無農薬野菜を作っている「うるしやファーム」の林さんとの出会いでした。

「育てた野菜をいただいたんですが、明らかに美味いと思ったんです」。農作業を手伝う中で農業への理解が深まった竹之内さんは、やがて「上質な野菜を少しでも多くの人に届けたい」「ささやかでも小規模農家の助けになりたい」と思うようになりました。そしてこの想いがgreen bagの始動へとつながっています。

green bagが本格的に始動したのは2016年2月11日のこと。まだ始まってすぐなのですが、すでに数々のお店が協賛しています。以前ご紹介した中では、「muginami BAKERY(ムギナミベーカリー)」Minami CurryTOASTEDなどがgreen bagの野菜を使用。各店ともメニューの具材に使っているほか、サラダも提供しています。

「“人を良くする”と書いて“食”」。湘南の魅力も「人」にあり。

辻堂生まれ辻堂育ちの竹之内さんは、東京や横浜で過ごした時期を経て、数年前に辻堂へと戻ってきました。一度離れているからこそ気が付いた湘南の魅力について、竹之内さんが挙げたのはズバリ「人」。

竹之内さんは息子さんにまつわるエピソードを教えてくださいました。再び辻堂に戻ってきてから間もなかったある日、当時小学生のお子さんが学校から帰宅すると、ひと言「こっちの子はみんな優しいよ」と言ってきました。

それ以前も特に変わった様子はなく過ごしていたというお子さんの言葉にハッとさせられて、竹之内さんはこれまで過ごした土地の人々たちとの違いを実感したそう。湘南の人々については「海好きが集まっているせいか、おおらかでのんびりした人が多いですね」と分析しています。

お手軽レシピやアドバイスなど、ヘルシーなライフスタイルのお供に。

販売を行う竹之内さんの奥様は元栄養士。そこで、野菜をお買い上げいただいたお客様にはお手軽レシピを配布しているほか、どのように保存するのが良いのかなど、プロの視点によるアドバイスもしています。ただ野菜を売るのではなく、野菜に対する理解を深めるきっかけになれば……と思い、こうしたサービスも行っているとのこと。

「“食”という字は“人を良くする”と書きます。なので僕は皆様に“食に気を付けよう”という意識を広めていきたいんです。“たまにはいいものを食べよう”とか、“新しい物を食べよう”みたいに。そういう風になれば素敵ですね」。各所で行われる直売でgreen bagの野菜をお求めになって、日常の食卓からヘルシーな湘南ライフを送りませんか。

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