ドリンク片手に、新たな出逢いと会話を楽しむ。「COFFEE TALKS KAMAKURA」

店内にテーブルは一つだけ。鎌倉駅西口から徒歩2分の場所にある「COFFEE TALKS KAMAKURA」は、その名の通りコーヒーと会話を楽しむがコンセプトのコーヒースタンドです。

かつてはオーストラリアで料理人として働いていたマスターが厳選した、現地のエッセンスを取り入れた日本では珍しいメニューが揃います。

コーヒーをきっかけに誰かと出逢い、会話を楽しむコーヒースタンド

小さなテーブルをシェアして会話を楽しんで欲しいというマスターの想いで生まれた客席のレイアウト。実際に店内ではコーヒーを飲みに来た方同士が、楽しげにお互いの趣味の話で盛り上がっていました。

「ここに来たことがきっかけで友達になり、プライベートでも遊ぶようになったというお話を聞くことも多いです。」

カフェやコーヒースタンドと聞くと、主に一人でくつろいだり友達と会う場所のイメージがありますが、ここでは見ず知らずの誰かと会話が起きる独特な雰囲気があります。

  • ↑インダストリアルな世界観を演出したという店内

  • ↑店内に一つだけ置かれた長いテーブルには最大6名ほど着席できる

料理人からバリスタの道へ、オーストラリアで出逢ったコーヒーの魅力

かつてオーストラリアで7年半を過ごしたマスターのユウジさんは、現地のレストランやカフェで料理人を務めていました。

「仕事の休憩中、同僚のバリスタが淹れてくれたエスプレッソやカフェラテを飲んでいるうちに、バリスタの世界に興味を持つようになりました。」

休日や仕事終わりには街一帯のカフェを巡り、バリスタとしての知識も学び始めたユウジさん。日本に帰国してからは茨城県にある有名コーヒー店「サザコーヒー」のバリスタチームに身を置き修行を重ねました。そしてバリスタとして6年半の経験を積み上げ、昨年11月に独立。料理人・バリスタ両方の経験を活かし、COFFEE TALKS KAMAKURAが誕生しました。

「自分がオーストラリアで一番好きな街ヌーサと鎌倉はどこか似ているんです。海が近くて山に囲まれていてカフェ文化が盛んで、観光地でもある。移住してお店を出す街を探していたときに、ここ鎌倉にヌーサの面影を感じて一目惚れしました。」

  • ↑独立とともに憧れだったイタリア製エスプレッソマシンを導入したユウジさん。好きなものに囲まれて働けることが幸せだと話します

  • ↑コーヒーには「27 COFFEE ROASTERS」の豆を使用

オーストラリア人の食への考え方にインスパイアを受け生まれた独自のスタイル

COFFEE TALKS KAMAKURAでは、オーストラリアのエッセンスをふんだんに落とし込んだ独自のメニューが並びます。コーヒーと並ぶ人気メニューのチャイティーにはオーストラリアメルボルンのブティックチャイを使用、さらにオーストラリア在住経験がある方ならニヤリとしてしまう、本場のレシピを再現したベジマイトトーストも食べられます。

オーストラリアでは小麦アレルギーの方や、ビーガン・ベジタリアンの方などが多く、柔軟な対応が求められたといいます。

ドリンクに甘さを加える際には低GIで血糖値を上げにくい「アップルハニー」を使用し、白砂糖を極力使わないように心がけているそう。また小麦アレルギーの方でも安心して楽しめる、グルテンフリーのクッキーなどのお菓子も販売されています。

また、コーヒーが苦手な方でも楽しめるよう、スムージーやチャイティーなどコーヒー以外のドリンクも豊富。さらにカフェインが苦手な方のために、全ドリンクメニューでデカフェに対応しているのも嬉しいポイントです。

料理人としてあらゆるケースに対応することの大切さを学んだユウジさんが展開するメニューは、どれも優しさとこだわりに満ちていました。

  • ↑オーストラリアの定番、ベジマイトトーストが本場のレシピで味わえます。塩味と独特な風味が特徴の一品!

  • ↑アサイーラズベリースムージーは、アップルハニーの自然な甘さと冷えた金属ストローで新感覚の飲み心地!

オーストラリアでの日々を胸に、新たな挑戦を続けるコーヒースタンドを目指す

ユウジさんがオーストラリアで体感した、人々と自然が共生する生き方。COFFEE TALKS KAMAKURAでは使い捨てプラスチック問題の解決に積極的に取り組んでおり、ドリンクは金属製のストローや紙のストローで提供されます。

「お店で使っている金属製のストローは店頭で新品も販売しています。洗浄用ブラシも付けているので、自宅でも気軽に使って欲しいです。」と、ユウジさん。

店頭ではラテアートのワークショップなど、コーヒーに身近に触れられるイベントも定期的に開催されています。また、既に飲食店に勤めている方向けに、より深くコーヒーの専門知識を学べるような独自の講習も展開しているとのこと。スケジュール等、詳しくは店舗公式Instagramをご確認ください。

「コーヒーカルチャーが根付いている鎌倉で、地元のバリスタ同士を繋ぐ架け橋のような存在でありたいです。湘南エリア全体をみんなで盛り上げていきたいですね。COFFEE TALKS KAMAKURAというコミュニティを知ってもらえるようなオリジナルグッズも今後もっと増やしていきます。」

まだまだやりたいことが沢山あると、楽しげにこの先の展望を話すユウジさん。
銀色の小さなテーブルを挟んで、また一つ新しい会話が生まれました。

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