鎌倉から世界の青空を感じて〜Select shop & Work shop『moln』

鎌倉駅西口を北へ線路沿いにまっすぐ、ホームの端っこと向かい合うように、そのお店はありました。古都・鎌倉で世界各国のアイテムを取り扱うセレクトショップであり、さらにオリジナルのワークショップを展開しているお店『moln』(モルン)をご紹介します。

取り扱うアイテムに込められた思いとは

店名の“moln”は、スウェーデン語で“雲”を意味する言葉だそう。今回は北欧の商品について、お話を伺うことが出来ました。「海外へ買い付けに行く際に重視しているのは、一つひとつが丁寧に作られている1点ものだということ。また、アンティークについては、これからも長く大切に使ってもらえるように、“大切に使われてきたという事実”を大事にしています。」と語るのは、オーナーの佐々木綾さん。店内の商品は、1か月に1、2回ほど入れ替わるとのこと。取材当日は、6月にバルト三国とフィンランドに買い付けに行ったという秋・冬のアイテムが展示されていました。

買い付けに訪れた国でつながる縁

バルトについての印象を聞くと、「自分たちの文化を守り続けてきたというところが日本に似ているだけでなく、丁寧で温かみがある手仕事の国であり、また心の豊かさをもった国という印象で、とても素敵でした。」(佐々木さん)。

とくにリトアニアでは、日本の「張子(はりこ)」をプレゼントしたところ、日本独特の絵柄や色使い、縁起物という概念が新鮮で感激してくださり、何と現地で張子の販売ができたのだとか! 結果的に日本の手仕事を通じて日本とリトアニアの橋渡しができ、文化交流をできたことがとても嬉しかったそうです。近年では、招き猫や歌舞伎関連のものも人気だそう。言葉は違えども、心が通じ合えば文化はつながるのですね。

moln店内では多様なワークショップやライブイベントも展開

またこちらは、店内の隅でワークショップ等のイベントを展開しているのも特徴です。「すみっこサロン」では、“2人でするヨガ”とも言われるタイ古式マッサージを通して、緩やかに自律神経を整え、自分の内側に意識が戻る時間を体感できます。また「フラワーエッセンス」は、1930年代に誕生したフィトセラピー(植物療法)。「病は心のメッセージ」と捉え、植物の力を借り心をやさしく整える自然療法を体験する会も催されています。

  • タイ式マッサージ

  • フラワーエッセンス

ほかにも、自分の生まれた日の星の配置によって、天然エッセンシャルオイルを調合する「星よみnoteでは世界に一つだけの香りが楽しめ、「リース教室」では季節を感じながら季節ごとのリースを制作することで感性がよみがえります。部屋に広がる香りは、格別なんだそう。

  • 星よみnote

  • リース教室

さらには店内をライブハウスにし、アーティストの愛読書を紹介してもらいつつライブもしてもらうイベント「貸切り図書館」も開催しています。佐々木さんご自身も「草とten shoes」というバンドに所属し活躍中。11月1日にはCDも発売したのだとか。

  • 貸切り図書館

インテリアを楽しむ“コツ”

molnの店内には、素敵なインテリアの中に目を惹くアイテムが多数置かれていますが、そうしたインテリアを楽しむ“コツ”を、佐々木さんに聞いてみました。すると「最近では、SNSなどのツールが主流で、物の見方が平均的になっている気がしていますが、私は実際に手に取り、自分の目で見た感性でアイテムを集めています。自分の感覚や自分なりの楽しみ方を大事にし、流行や時代にとらわれない色々なものを取り入れるようにしています。」とのこと。

さらに、「プラスαの自分の目線を持つことが大事で、たとえ人と同じでなくても、“暮らしの中にあると自分を好きになるもの、自分のためにやった方がいいと思えるもの”を、自分の生活の中から選ぶようにしています。」と教えてくれました。

  • オーナーの佐々木綾さん

鎌倉は歴史のある街でありながら、新しいものが生まれている街でもあります。鎌倉に立ち寄った際には、ヨーロッパの魅力を発信し、新たな文化を創り出し続けるmolnで、未知なる海外の文化に触れあってみてください。

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