湘南で暮らす人々

「海の近くに住みたい。」仲間や海の恵みが彩るフィッシングライフ~茅ヶ崎港「一俊丸」今川昇さん~

最近では「釣りガール」「釣り女子」「アングラーズアイドル※」が注目を集めるなど、男女問わずに楽しめる“釣り”。今回お会いした今川昇さんは、茅ヶ崎の釣り船「一俊丸(かずとしまる)」で初心者などへの指導を行う釣りのインストラクターです。ユニークな職歴、都内からの移住、釣りや仲間を中心としたライフスタイルについてお話を伺いました。

※毎年『ジャパンフィッシングショー』(一般社団法人日本釣用品工業会主催)にて、釣り業界のイメージアップを目的とし、選出されるアイドル

湘南への移住+好きを仕事に。

今回おじゃましたお店は、以前ご紹介した立呑みバル「サジスタンド」(藤沢)。相変わらずの人気ぶりで、店内には溢れるほどの人が。その狭ささえも心地よく感じてしまうサジスタンドは、今川さんのお気に入り。「ほとんどが一人客にもかかわらず、“ダンシングヒーロー”や“YMCA”などの懐メロを皆で熱唱するなど、不思議な一体感が楽しめますね。」と、言います。

昨年の冬、都内から茅ヶ崎に移住した今川さん。念願の移住が叶い、大好きな釣りを仕事に。湘南・茅ヶ崎の釣り船「一俊丸」で、陸回りや教室船などで釣りのインストラクターをしています。「最近、釣りをする女性が増えたように感じます。お子さん連れのパパさんも親子の時間を楽しんでいますよ。」と今川さん。

釣り歴46年。お父様の影響で釣りを始める。

今川さんは、釣り歴46年。幼少期にお父様と近所の釣り堀に行ったことがキッカケで、大の釣り好きに。小学3年生の頃、ご友人と行った相模湖で、ブラックバスを釣った時の喜びを今でも覚えているそうです。江の島にもよく釣りに来ていたのだとか。

その後も全国津々浦々で釣りを楽しみ、与那国島沖では、2時間45分の激闘の末、126キロの巨大なカジキマグロを釣ったそうです!

以前の職場は、日本が世界に誇る「空」と「食」の玄関口。

世界でも有数の旅客数を誇る羽田空港(2016年1〜12月の旅客数は、国内線・国際線を合わせ、年間8,000万人超)。今川さんは、日本が世界に誇る「空」の玄関口・羽田空港で、ターミナルビル内の広告やイベントなどを手掛けていました。「休日は、都内から江の島へ。せっかく魚を釣っても、帰りが渋滞で大変でした。」と、当時の記憶を辿ります。

2017年2月に会社を退職後、「魚」や「釣り」への想いが膨らみ、釣り仲間とのご縁があって歌舞伎町のマグロ居酒屋で3カ月、世界最大規模の取引高を誇る魚市場「築地」で仲卸業者を3カ月経験したそうです。

運命に導かれ、湘南へ。「何よりもストレスが減った。」

築地市場を退職後、釣り仲間に導かれるように湘南へ。「しばらくは平塚の友人の家にお世話になり、サーフィンやSUP、釣りをしたり、海三昧でした。今まで住んでいた都内では、できなかった暮らしがありました。」と話します。

その年の11月には現在の一俊丸での仕事が決まり、長年住んだ都内から茅ヶ崎へ移住することを決意します。

「何よりもストレスが減りました。一級小型船舶操縦士や海上無線特殊技士の免許、釣り、魚料理など、趣味が仕事に。そして、漠然と描いていた夢、“海の近くに住みたい”を叶えることができました。夕日を見ながら家に帰る時が、何よりも贅沢な時間。湘南に移住して良かったと思う瞬間です。」と、笑顔で語ってくれました。

釣るだけじゃない! 鮮度抜群の魚で作る、男の料理。

「外食はあまりしません。」と言う、今川さん。それもそのはず、まるで本物の板前さんのように、色とりどりの美味しそうな魚料理を作ります。休みの日は自分で釣りをしたり、週2回は釣り仲間が釣った新鮮な魚がもらえるそうで食材に困らないのだとか。

釣ったばかりの鮮度抜群の魚で握る、ご本人命名「なんちゃって寿司」。カマス、カマス炙り、煮アナゴ、キダイ、ゲソ、イナダ、ヒラメなど、季節毎の旬な寿司を作り、堪能するそうです。だし巻き卵も、お手の物。まるで本物のお寿司屋さんのようですね!

海の恵みや絶景が明日への活力に。

「南西の強い風など、時化(しけ)の時は休み。料理をしたり、映画を観に行ったり、ビーチで仲間と呑んだり。湘南からは箱根が近いので、よく温泉にも行きます。」と語り、ON・OFFともに充実した日々を送っています。

海の恵み、朝日や夕日、烏帽子岩、富士山の絶景が明日への活力を与えてくれるそうです。“釣り”や“仲間”に導かれ、辿り着いた茅ヶ崎フィッシングライフ。あなたの心の奥に眠っている「海の近くに住みたい」も叶えてみませんか。

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