“ネオレトロな映画文化”を湘南・鵠沼海岸に。「シネコヤ」新スペースができるまで。(その1)

比較的暖かい日が続いたこの冬でも、肌に刺さるひんやりとした空気が広がった1月中頃のある日。湘南・鵠沼海岸で始まった「シネコヤ」オープンへの動きを見ようと、現地をおじゃましてきました。

ここ近年は各地から姿を消しつつある“街の映画文化”。辺りをポッと照らす、あのやわらかな光が再び灯される場所の様子を見ていきましょう。

鵠沼海岸の商店街を歩いた人々には馴染みのある、かつては写真スタジオだったところ。「シネコヤ」が新たな住まいとして選んだのはそんな場所です。決して広くはありませんが、駅からも程近く、ひとたび建物の中に入ればスッとこころが落ち着く、不思議なスペースです。

カメラを片手に足を踏み入れると、以前お伝えしたときの様子とくらべて、少しずつ変化を見せていました。

一歩一歩階段を踏みしめて、シネコヤのメインスペースとなる2階へ。上ったところに付いている電灯は以前と変わらず、これからも多くの人々を出迎えることになりそうです。

さて、奥のスペースに移りましょう。

広々とした大部屋にぽつんと置かれた組み立てイスと、その先の壁に付けられた四隅の印。このときは音響チェックを行っており、スクリーンと座席の位置関係をマーキングしている最中でした。

ふたたび1階に戻ってみると、そこには写真スタジオだった頃の面影が残る暗室、そして無数の釘が広がるセクションが。「建物の良い部分は残しつつ、シネコヤとして新たな風も入れていきたい」という竹中さんの思いに沿って、少しずつ、丁寧に姿を変えていく様子が見て取れました。

この状態から、およそ2ヶ月。この新スペースのオープン日も4月8日(土)に決定しました。近日公開の「その2」ではオープンを間近に控えた近況をお伝えいたします。乞うご期待。

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