秋の海
スキー雑誌の編集者をしていると言うと、「夏は何やってるの??」とよく聞かれます。スキーやスノーボードの雑誌は、愛好者が冬を心待ちにする9~12月にかけて集中的に発行されます。ということで、夏~秋は雑誌作りの繁忙期。勢いよく鳴くセミの声を聞きながら、雪山の写真を選んだり、冬に取材したことを原稿に起こすのです。
ほとんどは引きこもって仕事をしているのですが、原稿が煮詰まった時に、海がすぐ近くにあるという環境はとても有り難いこと。10分でも海を見に行くだけで気分転換に!
真夏の開放的な海も気持ちいいけれど、海の家がなくなり、空気が澄んだ秋空の海は、一年の中でも特に好きで、眺めていると穏やかな気持ちになります。
一向にうまくならないけれど、たまにサーフィン。夏の鵠沼は海水浴場の規制もあり、混雑するので、秋のほうが静かでマイペースに楽しめます。と言いつつ、最近はほとんど入る時間を作れていませんが…。
この数年はSUPにも挑戦中。葉山や逗子、鎌倉の穏やかな海、家の裏の川、西湘の内陸から海など、クルージング感覚でも楽しめるSUPでは、いろいろなスポットで漕ぎます。“朝活”のお誘いがたまに来るので、6時から1時間だけ朝の散歩のようにSUPをすると、仕事も気持ちよくスタートできます。(やりすぎると眠くなります)
海辺のライブもお気に入り。一年中営業している逗子の海の家SURFERSや、海辺の小さなバーで開催されるライブによく足を運びます。忙しい時こそ、パワーチャージと思い、束の間の現実逃避の旅。だんだんと涼しくなる夜風を感じながら、お酒と音楽。最高です。
写真を扱う仕事をしているので、もちろん写真が大好きで、写真展にもよく出かけます。湘南では海をモチーフにした作品を観るのが楽しみ。美しい波の造形や自然の色。その光景を自分の目で実際に見るのに勝るものはないけれど、写真を通して、撮り手の気持ちや、その空気感を想像するのも良いものです。
こちらは先日出かけた市川紀元さんの写真展。
秋の湘南はアートイベントも多いので、あちこち出歩きたい気持ちを抑えつつ、今日もパソコンと向き合うのであります。
あの路地を曲がれば。〜雑誌編集者の鵠沼ライフ〜
鵠沼の自然を感じながら暮らす編集者が、
当コラムの執筆者、尾日向さんの発行しているスノーカルチャー誌
『Stuben Magazine』の公式ウェブサイトはこちら:http://stuben.upas.jp
ライター情報
尾日向 梨沙
編集者。東京都出身、藤沢市鵠沼在住。出版社勤務を経て、現在はフリーランスでウィンタースポーツを専門に取材、執筆。2015年に北海道ニセコの写真家とともにスノーカルチャー誌『Stuben Magazine』を発行。2019年より鵠沼の国登録有形文化財と周辺の緑を守る活動を開始。『松の杜くげぬま』管理人として様々なイベントを開催している
https://www.facebook.com/matsunomorikugenuma
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