茅ヶ崎市美術館にて特別展示「MATHRAX いしのこえ」開催中

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アートユニットMATHRAX〔マスラックス〕と茅ヶ崎の中学生によるコラボレーション作品「いしのこえ」が、「HAPTIC DESIGN AWARD 2017」の優秀作品に選ばれました。これを記念し、多くの皆様にご覧いただくための特別展示が開催中です。

「HAPTIC DESIGN AWARD2017」優秀作品に選出

「HAPTIC DESIGN AWARD」は人間の五感のひとつである「触覚(HAPTIC)」にフォーカスし、身体を通じて自己と世界をつなぐ新たなデザイン分野で優れたクリエイティブ作品やプロジェクトに授与される世界的なデザイン賞です。「HAPTIC DESIGN AWARD2017」には、世界20カ国、117点の応募作品が集まりました。

その中から選ばれた本作品は、2016年の夏に茅ヶ崎市美術館で開催した企画展「じぶんのまわり ―耳でながめて 目でかいで 鼻でふれて 手できいて―」において制作されたものです。この展覧会は、聴覚や嗅覚など、視覚以外の感覚も使って作品を楽しむという画期的な展覧会でした。今回の作品「いしのこえ」も、茅ヶ崎の海辺で拾った石を素材にし、視覚のみならず、触覚、聴覚を通して、石と身体と世界との接続を試みた意欲的な作品です。また、このたび新たに音空間デザイナーの原田智弘さんにより、茅ヶ崎の海の音が展示空間に添えられました。長い年月をかけて海岸にたどり着いた様々な石、その石にそっと触れることで奏でられる音を聴く。それは、これまで自分が捉えていた世界の認識が揺さぶられるような、ちょっと不思議な体験となることでしょう。

作品について

この作品は、「一人のネイティブアメリカンが厳しい自然の中で生き延びるための修行を続け、石の声が聴けるようになった」という実話からインスピレーションを得て作られました。茅ヶ崎市立松林中学校と茅ヶ崎市立西浜中学校の美術部の生徒とともに、電子工作ワークショップ「石の声を聴くにはどうしたらいいだろう?」で制作したものがベースになっています。

MATHRAX〔マスラックス〕とは

茅ヶ崎市の中学生とともに作品を作り上げたMATHRAXは、電気、光、音などを用いたオブジェやインスタレーションの制作を行う久世祥三と坂本茉里子によるアートユニット。デジタルデータと知覚、人が他者と新たなコミュニケーションを創り出していく仕組みを題材に研究・制作しています。これまでに、なでるとオルゴールのような音が奏でられる動物の木彫や、水面に映る光をモチーフにしたLEDの照明作品などを発表。電気と柔らかくつきあうための電子工作ワークショップなども行っています。 http://mathrax.com/

【受賞歴】
・2008年
NHK BS デジタルスタジアム 森本千絵ベストセレクション受賞 〔woven〕(坂本)
・2010年
KONICA MINOLTA エコ&アートアワード2010
プロダクト&コミュニケーション部門 グランプリ受賞 〔remo-kuma〕
・2010年
電子工作コンテスト グランプリ受賞 〔Rhinon〕
・2013年
六甲ミーツ・アート大賞 準グランプリ受賞 〔そらのしらべ〕
IPCはんだ付けコンテスト優勝(久世)
・2017年
HAPTIC DESIGN AWARD 2017 優秀作品 〔いしのこえ〕

会期中にはイベントも開催

この特別展示に合わせ、会期中には各種イベントも開催されます。
※各日とも、茅ヶ崎市美術館 エントランスホールにて料金無料

■アーティストトーク
「自分の感性で新しい世界を見つけるには?」
出演:MATHRAX〔マスラックス〕(久世祥三+坂本茉里子)
日時:2018年6月17日(日) 14:00〜

■ティーチャートーク
「アーティストと生徒が作品を創り出すことについて」
出演:山本幹雄(茅ヶ崎市立松林中学校 教員)
日時:2018年6月24日(日) 14:00〜

■キュレータートーク
日時:2018年5月30日(水)14:00〜、7月1日(日)14:00〜

「アート作品」が身近に感じられるチャンス

茅ヶ崎の中学生たちとアーティストとの出会いにより生み出されたこの作品。「美術」と聞くと少し難しいイメージもありますが、こういったエピソードを聞くと身近に感じられますね。世界にも認められた作品を見に、茅ヶ崎市美術館へ足を運んでみませんか。

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