獲れたての新鮮な魚が格安で手に入る。 年一度のお魚イベント『湘南ひらつか魚まつり朝市』。

6月4日(日)、今年で28回目を数える「湘南ひらつか魚まつり朝市」が、平塚魚市場にて開催されました。1年に一度の「魚のお祭り」として定着し、来場者は例年2,000人以上、今年も朝から多くの人々が集まる大変な賑わいぶりです。

まだ朝の8時前、早い時間から人々が集まり列を作っています。肩からクーラーボックスを下げている方もちらほら。会場に並べられた獲れたて新鮮な魚を眺めながら、“その時”を待ちわびています。

新鮮な魚が所せましと並ぶ、圧巻の光景。

  • ▲ 8時の開始前から大行列。鮮やかな大漁旗も見事

  • ▲ 朝どれの新鮮シラスも大人気

そしていよいよ8時、開始の合図とともに会場のボルテージは一気に頂点へ。「いらっしゃい! 安いよ、ウマイよ!」「それちょうだい!」「はい、これも持ってって!」「それももらうわ!」……まさに丁々発止のやりとり、あちこちで活気あふれる声が飛び交います。

最長の行列ができていたところでは、開始5分で早くも空っぽのテーブルも。マグロの刺身が早くも完売です。今年は朝どれ鮮魚も豊漁とのことで、アジやサバ、カマスを中心に出荷できたとのこと。ビニール袋に収まりきらない立派なサバを7〜8本を下げて歩く人もいるなど、魚人気の高さが実感できます。

袋いっぱいにイワシを詰め込む! 子どもたちは「どじょうすくい」も。

その隣にある人だかりは「イワシの取り放題」。大きないけすに入れられた大量のイワシを、お客さんは一心不乱にビニール袋に溢れんばかりに詰め込んでいます。袋にびっしりと詰まった魚はこれがまたすごい量で、どうやって食べきるのか心配になってしまうほど。しかも1回300円という激安価格! まさに魚まつりならではの光景です。

  • ▲ 大量のイワシを手づかみで

  • ▲ 袋いっぱいのイワシをゲット!

会場の片隅からは、子どもたちの歓声が届きます。金魚すくいならぬ、どじょうすくい。にゅるにゅると逃げ回るどじょうを捕まえるのは、金魚よりも難しそう。ほかにもさかな釣りゲームやガチャガチャなど、子どもの笑顔がはじけます。

  • ▲ なかなか難しい、どじょうすくい

ダイナミックな漁師鍋に長蛇の列。

獲れたての新鮮な魚の販売はもちろん、干物などの加工品やマグロカツなどが、その場で食べられるのも魚まつりの魅力。魚が焼きあがる香ばしい匂いに食欲がそそられます。中でも人気なのが限定400杯の漁師鍋。9時から配布開始予定でしたが、多くの方が列をなしたため、15分前には配り始められました。

今回の漁師鍋は、平塚産シイラのつみれが入っているのが特徴。奥行きのある旨味たっぷりの魚介出汁に、にんじんや白菜など多くの野菜の甘味が溶け込んだものを味噌味で仕上げた逸品。魚を知り尽くした漁師ならではの一杯で、大人から子ども、老人まで誰もが笑顔になります。

  • ▲ 平塚のゆるキャラ「ひらつかタマ三郎」(写真右)も出現

  • ▲ 漁師鍋は約30分で配布終了

このマグロ、いったい何キロ? クイズの後はいよいよセリがスタート!

8時半ごろに混雑はピークを過ぎたようですが、じゃんけん大会やセリなどが次々と行われ、まだまだ会場は盛り上がります。そして目玉イベントのひとつである、巨大なマグロの重さを予想する「まぐろの重量あてクイズ」。9時に正解が発表され、マグロの重さはなんと「88.0kg」! ピタリ賞の正解者が4人もいました。最上の部位が手渡され、本当にうらやましい限りです。

  • ▲ なんと88.0kgのビッグなマグロ

やがてマグロのセリがスタート。解体したばかりのマグロの赤身やカマなどが、「1,500円!」「2,500円!」と次々に競り落とされていきます。取材に追われて何も魚を買えなかった私も、大きなマグロのブロック3つセットを見て、思い切って「3,000円!」と一言。すると「はい、そちら3,000円!」と思いがけず購入できました。

はじめてのセリ経験でしたが、落札できるととっても気持ちいいものです。早速その日の晩にさばいて食しましたが、生マグロは本当に絶品。大量のマグロに家族も大喜びでした。

  • ▲ 活気いっぱいのセリ。次々にお祭りならではの値段でマグロが競り落とされます

やがて三々五々、家路に着く方々。大量の戦利品を手に提げる人、巨大なクーラーボックスを何個も運ぶ人、みな一様に笑顔。大盛況のうちに、約2時間のお祭りも終了です。

今回ご紹介した「湘南ひらつか魚まつり朝市」は1年に一度の開催ですが、平塚漁協では毎月第4金曜日に「地どれ魚直売会」を、ひらつか玉三郎漁港にて開催しています。そちらへぜひ足を運び、平塚の新鮮な魚を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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