“みんなでつくる”『鎌倉花火大会』。プロジェクト始動に込められた想いとは…

supported by 第69回鎌倉花火大会をささえる有志一同/iikuni

今夏69回目を数える『鎌倉花火大会』。今回は「みんなでつくる」大会に。

それまで大会運営の中心的存在だった鎌倉市観光協会が実行委員会から外れ、当初はやむなく中止が発表されたものの、一転して7月19日(水)に開催すると発表。鎌倉市が主催し、運営資金の一部をクラウドファンディングで募金する……という、例年とはひと味違う形で行われます。

このプロジェクトに込められた想いとは一体どのようなものなのでしょうか? 「第69回鎌倉花火大会をささえる有志一同」の林さんと、クラウドファンディングポータル「iikuni(イイクニ)」の運用を担当する株式会社Buddyingの松本さんにお話を伺いました。

  • ▲ 「第69回鎌倉花火大会をささえる有志一同」の林さん

「“毎年見られた光景をなくしちゃいけない”という声がたくさん重なり、ひとつの可能性が見えたので動き出すことにしました」と語る林さん。3年前に鎌倉へと移住した彼も、家族と一緒に見る花火を楽しみにしている1人です。

「僕の両親は仕事で毎日忙しかったんですが、花火大会の日だけはみんなで一緒に過ごしていました。そこから“花火大会は家族で”という想いがあったので、『鎌倉花火大会』が中止になると聞いたときは残念でしたし、それと同時に“自分たちにできることはないか”と考えるようになりました」

林さんが実際に動いてみて感じたのは、“花火大会をなくしてはいけない”という意識が広く浸透していたこと。有志団体を立ち上げ、行政や例年の協賛企業へと赴き、様々な人々と話をする中で「あの夏の風物詩をどうか今年も」という声が老若男女を問わず上がったそうです。

  • ▲ 株式会社Buddying・松本さん

一方で「今回の花火大会が一旦“中止”になったのは、むしろいいきっかけだった気がしています」と語るのは松本さん。これまで“あって当たり前”だった花火大会への意識が変わる契機になったのでは……と考えています。

松本さん自身も中高生時代から花火大会に親しみ、友人や恋人と過ごしたひと時は良き思い出として今も残っているそう。「僕のように花火大会に思い出がある人はたくさんいるだろうし、だからこそ花火大会はあってほしいと願う人も多い。それならば、“あってほしいものをみんなでつくろう”と思ったんです」。

  • ▲ 鎌倉市内に設置される「募金玉」。街中でもプロジェクトに参加できます

今回のクラウドファンディングは手数料無料で実施されるほか、花火玉を模した「募金玉」を街中に設置するなどリアルとも連動。目標となっている1,000万円は例年通りの規模で行うために必要な金額となっています。

「人々のニーズがあればこのプロジェクトは成功するし、ニーズがあればこれからも続けていくことができると思います」と林さんが語れば、松本さんも「思い出に残る祭り事がなくなってしまうのは寂しいですからね」と想いを寄せていたのが印象的でした。“みんなでつくる”花火大会に参加して、いつも以上に思い入れのある夏を一緒に迎え入れましょう。

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